【FPが解説】知っておきたいマッサージと医療費控除のハナシ

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こんにちは。ガっくんです。
きょうはファイナンシャル・プランニング技能士としてお話します。

みなさんは、マッサージはお好きですか。
わたしは結構好きで、
整体・整骨院・はりきゅう(鍼灸院)・カイロプラクティック・ヘッドスパ・タイ古式マッサージ・ストレッチ…などなど、ヒマを見つけては通っています。

これらのマッサージの中には、医療費控除の対象となり、
所定の手続きをすることで税金が還付(または減額)されるものがあるのをご存知ですか?

今回はマッサージと医療費控除の関係について学んでいきましょう。
(※注1)この記事では、「手技などを体に施す代替医療」をまとめてマッサージと記載します。
各種の法令・通達等と必ずしも一致しませんが、分かりやすさのためとご理解ください。
(※注2)一般的な考え方についてのご説明です。個別のお悩み・事例に関しては、お近くの税務署等にご相談ください。

結論:「国家資格保有者」による「治療」に当たれば医療費控除の対象

さっそく結論です。


「国家資格保有者」による「治療」に当たれば、医療費控除の対象と考えて良いと思います。

国税庁がタックスアンサー(よくある税の質問)として、このように書いております。(公式サイトはこちら

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)

タックスアンサーNo.1122 医療費控除の対象となる医療費 より

以下、もう少し詳しく見ていきましょう。

ポイント1:特定の国家資格保有者による施術であること

タックスアンサー記載の「あん摩マッサージ指圧師」、「はり師」、「きゅう師」、「柔道整復師」は全て国家資格です。
これらの資格者が、その資格にもとづいて行った施術でないといけない、というのが1つ目のポイントです。

なお、店舗/施術所の名前と資格の有無は関係ありません。
たとえば、「整骨院」や「整体」などと付いている店舗/施術所でも、
資格者がいる場合と無資格者(民間資格保有者)しかいない場合があります。

「じゃあ、どうやって確認すればいいの?」ということですが、
ひと目で確認する方法は残念ながらありません。
(看板などに掲示する義務がないんです)

一番早いのは直接聞いてみることですが、
その他にも、ホームページなどで資格者がいることを記載している場合もあります。
逆に、「リラクゼーション目的です」と書いている場合も多いです。
わたしも昔これを聞いたときは「ハテナ?」だったんですが、つまりは「国家資格保有者はいませんよ」という意味なんですね。
また、国家資格保有者が店を出すときには保健所に届け出る必要がありますので、
自治体によってはホームページで開示しています。これをチェックしてみるのもいいですね。
(例:千葉県の施術所一覧

ポイント2:治療であること

タックスアンサーに戻りましょう。
「施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)
これですね。

たとえ国家資格保有者が行っても、治療でないとダメということです。

「整体で保険証なんて出したこと無いけど?」
と思われるかもしれませんが、

ここでいう「治療」は、健康保険の対象施術よりも範囲が広いと思っていただいていいと思います。
つまり、自費診療も医療費控除の対象になり得るということです。
(視力回復のためのレーシック手術なんかが有名ですね)

見落としがちなオトクポイント

ここからは、手続きする際に見落としがちで、覚えておくとオトクなポイントについてご説明します。

交通費もカウントしてよい

さきほどのタックスアンサーと同じページの下の方に書いてあります。

医師等による診療等を受けるための通院費

タックスアンサーNo.1122 医療費控除の対象となる医療費 より

これですね。

電車やバスの領収書は通常ありませんから、
メモをしておくとか、家計簿アプリに登録しておくなどの工夫が必要です。

確定申告期間でなくても手続きできる(サラリーマンの場合)

「もう去年の確定申告期間過ぎちゃったよ」とご心配なさらず。
確定申告の一種、「還付申告」という手続きがあり、

確定申告書を提出する義務のない人でも、(中略)納め過ぎの所得税の還付を受けることができます。この申告を還付申告といいます。
還付申告書は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができます。

タックスアンサーNo.2030 還付申告より

このようになっています。
領収書は原則提出不要ですが、5年間の保管義務がありますので、準備はしておいてください。

勘違いしがちなポイント

逆に、勘違いしがちなポイントです。

掛かったお金がそのままキャッシュバックされるわけではない

「確定申告をすると税金が戻ってくる」といった表現が一般的にされます。これ自体は正しいです。

ただし、掛かったお金がそのまま返ってくるわけではありません。

1年間でかかった医療費の合計が「多額」でないとダメ

給与所得者は、次のような場合には、原則として還付申告をすることができます。
(中略)
(7) 多額の医療費を支出したとき

タックスアンサーNo.2030 還付申告より

「多額ってどんくらいやねん?」と問うならば、10万円以上です(2021年8月現在。また、総所得金額が200万円未満の人を除く)
若くて健康で、さらに独身だったりするとこんなにかからないかもしれませんね。
「生計を一にする配偶者や親族」の分も合算でき、かつ一部の自費診療や交通費なんかも足せますので、
家族が居る方は計算してみて損はないと思います。

医療保険などの保険金を医療費から差し引かないとダメ

こんどは引き算になってしまいますが、
医療保険などの保険金を受け取っていると医療費から差し引く必要があります。

ややこしくなってきたので数値例を出します。
かかった医療費の合計:12万円
下りた保険金:3万円
こんな感じですと、差額が9万円ですので、残念ながら医療費控除額はゼロとなります。(2021年8月現在。また、総所得金額が200万円未満の人を除く)

(余談ですが、ここ、個人的にはモヤってるポイントです。
 自分で保険会社に保険料を一生懸命払ったから受け取れた保険金なのに、
 まるで保険金のぶん儲けたかのように引き算しないといけないという…。)

所得控除であって、税額控除ではない

所得控除とは…と説明すると難しくなってしまいますので、イメージでお伝えしますと、
医療費控除額のぶん、年収が下がったかのように税金が減額されるという感じです。
つまり、いくら減額されるか(還付されるか)は、年収によって変わってきます。

まとめ

税金について正確に書こうとして長くなってしまいました…。以下にまとめます。マッサージをじょうずに利用して元気に過ごしたいですね。

  • マッサージが 「国家資格保有者」による「治療」に当たれば医療費控除の対象
  • 上記を満たせば、自費診療でもOK。交通費も加算OK。
  • 確定申告期間を過ぎていても手続きOK(サラリーマンの場合)
  • ただし、そのままキャッシュバックされるわけではない

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