こんにちはこんばんは。灘・東大OB、資格マニア・勉強マニアのガっくんです。
小学生から社会人の今に至るまで勉強漬けで、色々な資格の色々な勉強法を研究しています。
今回は、わたしが持っている「○○士」の中から、「情報処理安全確保支援士」について解説します。
この記事は、こんな人にオススメです。
- 情報処理安全確保支援士を目指している人
- 情報処理安全確保支援士合格者の生の声を知りたい人
- セキュリティに関する知識を就職・転職の場でアピールしたい人
東大卒が、学ぶよろこびと資格の勉強法を発信
灘中学校→灘高等学校→東京大学(文Ⅰ・法学部)→会社員
勉強マニア・資格マニアで国家資格や士業含む40資格保有
小5娘にも”学ぶ大切さ”を伝えるアラフォーパパ
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情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)とは
情報処理安全確保支援士とは、サイバーセキュリティに関する国家資格で、平成29年に新設された新しい「士業」です。
税理士などと異なり独占業務(業務遂行に資格が必要な仕事)はありませんが、
サイバーセキュリティに関する専門的な知識・技能を持つ者として経済産業省の認定を受けています。
また、維持するためには法定の講習を受けて合格後も知識をアップデートしていく必要があることも特徴です。
取得後のキャリア
情報処理安全確保支援士の取得後は、セキュリティ分野のスペシャリストとして、IT企業はもちろん、一般企業の情報セキュリティ担当として活躍できます。
CSIRT(Computer Security Incident Response Team;サイバーセキュリティの専門チーム)を設置している企業では、そこに在籍することが多いでしょう。
平均年収
情報処理安全確保支援士の平均年収は、600~1,300万円とされています。
ただし、これは試験に合格したあと「登録」をした情報処理安全確保支援士の平均年収で、
試験合格者の平均年収は400~1,000万円と低めなようです。
情報処理安全確保支援士の取得メリット
情報処理安全確保支援士を取得することで、サイバーセキュリティのプロフェッショナルとしての能力の証明になります。
その他にも、下記のようなメリットがあります。
- 情報系唯一の「士業」としての権威性
- 名簿に名前を掲載できる
- 名称独占資格であること
以下で順番に説明します。
情報系唯一の「士業」としての権威性
情報処理安全確保支援士は、出来たばかりで知名度はこれからですが、
情報系唯一の「士業」として、今後弁護士・税理士・公認会計士…と並び称される資格になっていくポテンシャルがあります。
情報セキュリティに関する知識を仕事に活かしたい人には大変おすすめの資格です。
情報処理安全確保支援士の名簿に名前を掲載できる
また、情報処理安全確保支援士の名簿(情報処理安全確保支援士検索サービス)に名前を掲載し、広く能力をアピールできます。
この名簿には、得意分野・専門などの情報も掲載でき、現在は約2万人の情報処理安全確保支援士が登録しています。
ここは体験に基づいた内容でなくとも、一般的なメリットで大丈夫だと思います
名称独占資格であること
情報処理安全確保支援士は、税理士のような独占業務資格ではありませんが、名称独占資格です。
つまり、試験に合格し、必要な登録を行い、定期的な法定講習を受けなければ名乗り続けることは出来ません。
そのため、資格保有者の信頼性は非常に高いといえます。
情報処理安全確保支援士の試験内容
試験は年2回開催されます。例年4月の第3日曜日と10月の第2日曜日に試験が行われます。
高度情報試験と呼ばれる試験群はすべて似た構成になっており、
・午前1試験
・午前2試験
・午後1試験
・午後2試験
の4つの試験にすべて60点以上を獲得して合格することで、はじめて試験に合格となります。
それぞれの試験の概要・テーマは以下のとおりです。
区分 | 概要・テーマ |
午前1 | マーク式。ITに関する広い範囲から出題。 |
午前2 | マーク式。情報セキュリティに関する専門知識が問われる。 |
午後1 | 記述式。具体的なケースを模した文章題にマークまたは短文で答える。 |
午後2 | 記述式。具体的なケースを模した文章題(長文)にマークまたは短文で答える。 |
午後1と午後2の違いは、午後1は問題文が比較的短いこと、選択問題の中にプログラミングがあることですが、
大きな違いはありません。
また、ITストラテジストなどとは違い、小論文試験はありません。
その点、少し楽だと言えるでしょう。
情報処理安全確保支援士の勉強法
基本的には、過去問演習が中心になります。
特に午前の択一試験は、選択肢までそのままシャッフルされずに再出題されることもあり、過去問演習が重要です。
午後の記述試験は、専門用語の散りばめられた長文を読解していくことになるので、情報系の実務経験がある方でも慣れないと高得点は難しいでしょう。
過去問は無料で公開されていますが、「何故そのような回答になるのか?」など、模範解答だけ読むとつまづくことも予想されるので、
良質な解説の付いた参考書や、予備校に通うのがどうしても必要になってきます。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
情報処理安全確保支援士に登録する方法
高度情報処理技術者試験(区分SC)に合格しただけでは、情報処理安全確保支援士は名乗れません。
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)になるには、合格後に登録申請をする必要があります。
とはいえ、登録申請でふるい落とされることはありませんので、シンプルに手続きのみです。
情報処理安全確保支援士の資格維持に必要なこと
上述の通り、情報処理安全確保支援士の資格を維持するためには、知識をアップデートしていくために、
定期的に法定の講習を受ける必要があります。
運転免許証の更新のようなイメージです。
具体的には、以下の2種類の講習があります。
- 1年に1回のオンライン講習
- 3年に1回の実践講習
順番に説明します。
オンライン講習
1年に1回、eラーニングで講習を受ける必要があります。
受講費用は2万円(非課税)で、150ページほどのパワーポイントを読んだ上でテストに回答し、全問正解する必要があります。
わたしも先日受講しました!
実践講習
3年に1回、集合研修を受ける必要もあります。(最近はコロナ禍のためオンライン会議の場合あり)
受講費用は最低8万円で、事前課題・当日のグループディスカッション・事後課題とアンケートで構成されています。
いろいろな会社の方が集まるのでいい刺激になりました!
情報処理安全確保支援士に関するよくある質問
ここからは、情報処理安全確保支援士および情報処理安全確保支援士試験について、よくある質問を一問一答形式で紹介しています。
情報処理安全確保支援士はコスパがいい資格?
試験の受験料は7,500円で、教材も公式の過去問などを活用すれば安く抑えることができますので、
取得コストはそれほどかかりません。
ただし、維持するために3年で最低14万円かかることに注意しましょう。
情報処理安全確保支援士の年収は?
企業によりますが、CSIRT(サイバーセキュリティの専門チーム)を設置しているレベルの大きな企業であれば、かなりの年収が見込めるでしょう。
転職サイトのdodaで検索をかけただけで、30歳で600万円~の案件が多数見られました。
情報処理安全確保支援士は転職に有利?
間違いなく有利です。
現在、情報セキュリティ対策に無関心な企業は無いと行ってよいでしょう。
わたしも、情報処理安全確保支援士を保有していることを理由に企業から声をかけていただいたこともあります。